アメリカに留学していた友人が、ひょっこり訪ねてきたのがきっかけでした。
「アーモンドとバターを混ぜ合わせて、パンに塗って焼くと美味しいよ」と言うのです。
その当時、当然のごとく、サンプルもなくレシピもありませんでしたから、
友人だけが頼りで、くる日もくる日も作っては味見してもらいました。
そして半年近くたった頃、友人が「まさにこの味だよ。うまい!!」と
言ってくれたのでしたが、実はこの時点では僕は納得しておりませんでした。
「この味では、日本人の味覚には絶対合わないぞ」と思っていました。
誰もが食べたことのない味なので、インパクトがあって美味しいと思うのですが、
毎日食べるとなると「ちょっとしつこく、少し重い感じ」が
どうしても気になって仕方がありませんでした。

気になっていた「しつこさと重さ」は解決しました。
基本の味のベースは出来上がりましたので、後は自分自身の舌(味覚)を信じつつ、
美味しい物を創り上げる情熱と思いを込めた、
こだわりのアーモンドバター作りが始まりました。
そして1980年の春、ようやく自分の考えていたイメージ通りの
アーモンドバターが完成しました。
絶妙の配合を見つけることが出来たのです。
本当に美味しいアーモンドバターの誕生です。

「皆様に愛され、喜んで頂ける商品になるのか?」
これが最後のテーマになりました。
私の娘が、パティシェールの仕事をしておりますので、
若い感覚を大切に取り入れ色々と思考しました。
そこで出てきた案が「おしゃれなラッピングとビン詰」
ただ味わうだけでなく、日常生活に溶け込む素敵なアイテムをとして、
「そこにあるだけで幸せ!」と思って頂けるようなデザインに仕上げました。
ご自宅での利用は勿論、大切な方への贈り物として、アーモンドバターを接点として多くの方に幸せの輪が広がっていくことを夢見ています。
そうして、マテンロウのどこにもないオリジナルのアーモンドバターという1つの商品が誕生したのです。地元、姫路で生まれた商品ですので、「姫路アーモンドバター」と命名しました。(マーガリンを使用しておりますが・・・)

全国的に知られるようになりました。
同時に当店のアーモンドバターも初めて山陽自動車龍野西サービスエリア(上り線)での販売が始まり、藤田支配人に色んなご相談をしながらお知恵を拝借して大ヒットとなりました。翌2011年5月 1ヶ月間に9000個というとんでもない記録となる販売量となりました。
その後も 龍野西サービスエリア(上り線)の大ヒット商品として今なお売られております。
阪急百貨店うめだ本店を初め「マテンロウのアーモンドバター」を取り扱って頂く店舗も皆様のご協力により、全国的に広がってまいりました。
そして2015年、婦人画報のお取り寄せ決定版に、「マテンロウのアーモンドバター」を選んで頂きました。婦人画報の編集部の方が美味しくて、こだわりのある、珍しい食べ物を自ら試して選んでいらっしゃいます。いろいろ美味しいものをご存知のプロのメディアの方に、私どもの商品を認めて頂き、この上なく幸せでした。
これからもスタッフ一同皆様方の期待を裏切らないように、そして喜んでいただけます様、心を込めて、やさしさと感謝をお届けすることをお約束して終わりたいと思います。